木の倉

木の倉は倉であって物をただ納めるだけの倉庫ではないと考えています。
そして僕が木の倉に想うこと、昨今は余り見られない木造らしい建物を創ることです。

木組みの美しさを感じられる小屋組み、プレカットでは出来ない手刻みの技、整然と並んだ甲乙梁、構造の金物が目立たないように・・・ 手間はかかりますが思った以上の景色になりました。

まだ工事途中ですが凛とした空気感は十分伝わってきます。住宅では中々出来ない小屋組みの「現し」です。

この計画の要になるのが木材を揃えることです。通常使われない大きな材寸ですし、一等化粧(節有)の乾燥材を求めているので、材木屋さんにとっても大変難しい注文になります。

半年余りかかって主要な材木が揃い建前も3日目に無事棟があがりました。時間は多くかかりましたが、設計の時描いていたイメージ以上の骨組みが出来上がりました。
やはり材料の力は大きい・・・・・

多くの方々に本当にお世話になりました。感謝の気持ちを忘れず持ち続けます。

2022年12月16日 竹田 成太