棟上げに向けて

さて、進行中のN邸ですが、前回の設計図書を基に見積もりをして無事にご契約いただきました。
  
地盤補強工事が済んで、基礎工事も終え、棟上げに向けての準備に工務はバタバタです。
と言いますのは、構造材にも僕の基準がありまして、出入りの材木屋、鳥取智頭の製材所、在庫から、とそれぞれ適材適所の仕入れがあるからです。
柱・梁・桁・土台・大引き・隅木・垂木・・・それらの必要数量の発注と荷受けの段取り、プレカットの準備、大工による手刻み部の打ち合わせと仕事は山積みです。
そして、受け取った材のうち化粧の材や、在庫からの材の選別は僕の担当です。
  
現場では上棟日に棟上げから続けて屋根じまいに入ります。
この家は化粧垂木なので、構造材の隅木・垂木以外に野地板も選別が必要です。
この見える野地板は、化粧野地と言いますが、今回は在庫している杉板(巾180㎜、厚さ12㎜、長さ2m)を使います。
杉板は、赤・赤白・白と色もまちまち、杢目も様々なのでたとえ外部とはいえ僕は気になります。
この杉板は、全体に良い目なので内部の壁にも使う予定です。
内部壁・化粧野地の道路側~玄関~南リビング側・その他の化粧野地と3グループにと、一枚ずつ見て仕分けをし終え加工に送り出しました。
  
杉板についてもう少し付け加えてお話をいたします。
外部のモルタル壁の下地材をラス地といいますが、こういう箇所は通常はあまり予算をかけるところではありません。
かといって、無垢の木であればなんでもいいという訳にはいきません。
同じ一等材(節有の木)でも、毎回条件をつけての発注となります。
  
材木の話になると、次々とエンドレスになってしまいますので・・・
またの機会に。
  
次回はキッチン・お風呂の仕様決めについてお話したいと思います。 

  

竹田 成太